アンの植物物語 目次へ | |||||||||||||||||||||
オーロラを見た
夜に
石の家のおはなし ライン河畔のビンゲンを旅して Anne with an “E” 『アンと言う名の少女』を観て 『赤毛のアンから黒髪のエミリーへ』拝読して アンが振り下ろした石板は 『丘の上のジェーン』を読んで |
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はじめに ----- 「大地には人格がある」とモンゴメリは言う。 『赤毛のアン』は、島の美しい自然の描写から始まる。そして最終章もまた。 貧しさと孤独のなかに生きてきた小さいアンが、自分の属する場所を求め続け、心の放浪の時期を経てようやく出合えたのがグリーン・ゲイブルス。 ひとは、他人を愛することができてはじめて、自己の存在を認め成長できる。愛とは命を温めあうことであろうか。マシューとマリラ、この二人の家族に愛されて、アンは足下の地面に「自分」という杭を打ち始め、自立への道を歩むことができた。 その成長を側面から支えてくれたのが、家族やアンを取り巻く人々。そして島の自然や風土。 植物とは、落ち着いたもの、定まったものの暗喩。モンゴメリの、故郷を愛する思いと家族への帰属意識の表れ。 土の中から約束されたものが芽生えるその喜びと確かさが、アンの存在を支え、アンは自分の足で立つ準備をする。 樹や花に、生きることを支えられてきたアン。 他者と共にどう生きていくか、この命題に沿って、以後の作品にも所属する場所が題名に付くのが印象的である。 周囲の自然に支えられていた時代のアンと、他者を必要としていた時代のアンと、他者から必要とされる存在にまで成長したアンと。この時代の変遷は、植物が登場する頻度の変化に見られる。アンが生活を確実にしていくにしたがって、自然の描写が少なくなっていき、人生に立ち向かう『夢の家』では、樹木や花よりも、海、嵐、空、夕焼けといった、より強力な自然描写が続いていく。
次に、なぜ日本人に『赤毛のアン』をはじめとするモンゴメリの作品が受け入れられ、現在に至るまで愛読されるのかを考えてみたい。さまざまな理由が挙げら
れる。
まず、周囲に大きな自然ありき。 |
参考文献 URLなど |
『赤毛のアン』 村岡花子訳 新潮社 |
『アンの青春』 村岡花子訳 新潮社 |
『アンの愛情』 村岡花子訳 新潮社 |
『アンの幸福 』 村岡花子訳 新潮社 |
『アンの夢の家』 村岡花子訳 新潮社 |
『炉辺荘のアン』 村岡花子訳 新潮社 |
『虹の谷のアン 』 村岡花子訳 新潮社 |
『『アンの娘リラ』 村岡花子訳 新潮社 |
『アンの青春』 松本侑子訳 集英社 |
『赤毛のアン』 松本侑子訳 集英社 |
『赤毛のアン 世界文学の玉手箱 5』 曾野 綾子 河出書房新社 |
『完訳赤毛のアンシリーズ 赤毛のアン 1』 掛川 恭子訳 講談社 |
『赤毛のアン』 谷詰 則子訳 篠崎書林 |
『アンの青春』 谷詰 則子訳 篠崎書林 |
『 赤毛のアン』 谷口 由美子訳 集英社 |
『赤毛のアン』 西田佳子訳訳 西村書店 |
『アンの想い出の日々(上下)』 村岡 美枝訳 新潮文庫 |
『マリゴールドの魔法』(上・下) 田中とき子訳 篠崎書林 |
『青い城』 谷口由美子訳 角川文庫 |
『丘の上のジェーン』 村岡花子訳(新潮文庫 ) 木村由利子訳(角川文庫) |
『銀の森のパット』 (上下) 田中とき子訳 篠崎書林 |
『スト―リーガール』 (上下)木村百利子訳 篠崎書林 |
『モンゴメリ日記〈1897~1900〉―愛、その光と影』 |
『モンゴメリ書簡集』 ボルジャー/エバリー編 宮武潤三/宮武順子訳 篠崎書林 |
『険しい道-モンゴメリ自叙伝-』 モンゴメリ 山口昌子訳 篠崎書林 |
『赤毛のアン』 岸田衿子訳 朝日出版社 |
『赤毛のアン』 西田佳子訳 西村書店 |
『腹心の友たちへ』 村岡花子 河出書房新社 |
『「赤毛のアン」の生活事典』 テリー神川 講談社 |
『赤毛のアン・夢紀行』 NHK取材班 日本放送協会 |
『イギリス・カントリー四季物語』 土屋守 東京書籍 |
『「赤毛のアン」の故郷へ』 掛川恭子 講談社カルチャーブックス |
『プリンス・エドワード島』 近藤三千雄 篠崎書林 |
『誰も知らない赤毛のアン』 松本侑子 集英社 |
『赤毛のアンへの旅 秘められた愛と謎』 松本 侑子 日本放送出版協会 |
『赤毛のアンのプリンス・エドワード島紀行』 松本 侑子著 JTBパブリッシング |
『赤毛のアンに隠されたシェイクスピア』 松本 侑子 集英社 |
『 赤毛のアンの翻訳物語』 松本 侑子・鈴木 康之著 集英社 |
『村岡花子と赤毛のアンの世界』 村岡 恵理 河出書房新社 2014年4月 |
『東大の教室で『赤毛のアン』を読む』 山本 史郎 東京大学出版会 |
『赤毛のアンの島へ』 吉村 和敏写真 山内 史子文 白泉社 |
『赤毛のアン」が教えてくれた大切なこと 心の友だち 』 茂木 健一郎著 PHP研究所 |
『村岡花子と赤毛のアンの世界 生誕120年永久保存版』 村岡 恵理責任編集 河出書房新社 |
『 図説赤毛のアンANNE'S CANADIAN LIFE』 ふくろうの本 奥田 実紀著 河出書房新社 |
『花子とアンへの道』 村岡恵理 新潮社 2014年5月 |
『赤毛のアンの世界-作者モンゴメリの生きた日々-』 モリー・ギレン 中村妙子訳 新潮文庫 |
『運命の紡ぎ車 –L・Mモンゴメリの生涯−』 宮武潤三/宮武順子訳 篠崎書林 |
『「赤毛のアン」の島で 名作を生んだ作家の伝記』 奥田 実紀 文渓堂 |
『「赤毛のアン」の秘密』 小倉 千加子 岩波書店 |
『 赤毛のアン 完全版』 山本 史郎訳 原書房 |
『<赤毛のアン>の素顔 L・M・モンゴメリー』 メアリー
ルビオ
、
エリザベス
ウォータストン |
『赤毛のアンを探して』 中井 貴惠 角川書店 |
『 赤毛のアンに出会う島 プリンス・エドワード島の四季』 嶋田 宏一 吉村 和敏写真 金の星社 |
『やっぱり赤毛のアンが好き』 松本 正司 世界文化社 |
『「赤毛のアン」の挑戦』 横川寿美子 宝島社 |
『 「赤毛のアン」の故郷へ いまよみがえる「アンの世界」』 掛川 恭子 吉村 和敏写真 講談社 |
『「赤毛のアン」ノート 夢みるあなたへの贈り物』 高柳 佐知子 大和出版 |
『 夢みるアンの島 吉村和敏写真集』 吉村 和敏 篠崎書林 |
『赤毛のアンのカントリーノート』 塩野 米松 求竜堂 |
『 赤毛のアン・夢紀行 魅惑のプリンス・エドワード島』 NHK取材班 日本放送出版協会 |
『旧約聖書』 雨宮彗 ナツメ社 |
『イエス・キリストの物語』 中野京子 大和書房 |
『モンゴメリーの「夢の国ノート」』 高柳佐知子 大和出版 |
『村岡花子』KAWADA夢ムック 文藝別冊 河出書房新社 村岡恵理監修 |
『ビアトリクス・ポターを訪ねるイギリス湖水地方の旅』 北野佐久子 大修館書店 2013年4月 |
『カナダの歴史を知るための50章』 細川道久編集 明石書店 2017.8 カナダ連邦結成150周年記念 |
『赤毛のアン』桂宥子 白井澄子編著 ミネルヴァ書房 |
『ストーリー・オブ・マイ・キャリア』 L・M・モンゴメリ著 水谷利美訳 柏書房 |
『カナダ史』木村和夫編 山川出版社 |
『カナダ歴史紀行』 木村和夫 筑摩書房 |
『カナダの謎』 平間俊行 日経ナショナルジオグラフィック 2019.4.22 |
『英米児童文化55のキーワード』白井澄子、笹田祐子著 ミネルヴァ書房 |
『楽しい川辺』 K.グレアム 西村書店 |
『快読 『赤毛のアン』 菱田信彦 彩流社 2014.5.25 |
『翻訳書簡『赤毛のアン』を巡る言葉の旅]』 上白石萌音 河野万里子 NHK出版 2022.7.25 |
『一冊で分かるカナダ史』 細川道久 河出書房新社 |
『野草の名前 春 夏 秋冬』 高橋勝雄 山と渓谷社 |
『ハーブ』 朝日新聞社刊 |
『草木染染料植物図鑑』 山崎青樹 美術出版社 |
『万葉植物事典』 北隆館 |
『スイスアルプスの花を訪ねて』 小島潔 山と渓谷社 |
『日本の帰化植物』 清水建美 平凡社 |
『英文学のための動植物事典』 ピーター・ミルワード 中山理訳 大修館書店 |
『花おりおり』 湯浅浩史 矢野勇 朝日新聞社 |
『知」のビジュアル百科 3』 デヴィッド バーニー著 中村 武久 日本語版監修 あすなろ書房 2014/07/06 |
『新装版山渓フィールドブックス 13 秋冬編 』 永田 芳男著 山と渓谷社 2014/07/06 |
『新装版山渓フィールドブックス 12 春夏編 』 永田 芳男 著 山と渓谷社 2014/07/06 |
『よくわかる樹木大図鑑 葉 花 実 樹皮』 平野隆久著 永岡書店 |
『日本の樹木』 山と渓谷社 2011年12月 |
『葉によるシダの検索図鑑』 阿部正敏 誠文堂新光社 1996/7 |
『しだの図鑑』 光田重幸 保育社 |
『マリー・アントワネットの植物誌』 エリザベット・ド・フェドー著 川口健太訳 原書房 |
『鉢植えでも楽しめる 物語と伝説の植物』 榛原秋矢 新紀元社 2014年 |
『世界の植物』 10 朝日百科 |
『植物の世界』 12 朝日百科 |
『世界史を変えた50の食物』 ビル・プライス 原書房 |
『カナダ歴史街道をゆく』 上原義弘 文芸春秋 |
『身近にある毒植物たち』 森昭彦 サイエンス・アイ新書 |
『身近な木の実・タネ』 多田多恵子 実業之日本社 |
『赤毛のアンとハーブのある暮らし』 竹田久美子著 BABジャパン |
『100分de名著 モンゴメリ 赤毛のアン』 NHK出版 茂木健一郎 |
『シェイクスピアの花』 安部薫 八坂書房 1997年 |
『カナダの謎』 平間敏行 日経ナショナルジオグラフィック |
『街道をゆく 愛蘭土紀行T U』 司馬遼太郎 朝日新聞社 |
『ビアトリクスポターが愛した庭とその人生』 マルタ・マクドゥル 宮本陽子訳 西村書店 |
『シンボルから読み解くカナダ』 マイケル・ドーソン他 細川道久訳 明石書店 |
『秘密の花園』 バーネット 野沢佳織訳 西村書店刊 |
『Wildflowers of Prince Edward Island』 |
『The Plants of Prince Edward Island/Agriculture Canada』 |
『Field Guide to Wildflowers: Eastern Region』 |
『Wildflowers of Britain』 |
『Wildflowers of Britain pan books』 |
『Field Guide to North American Wildflowers: Eastern Region 』 |
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