デイジー
![]() フランス菊(Chrysanthemum leucanthemum キク科キク属)
デイジーは、やや酸性に傾いた痩せた土地に生え、時には1メートルにも達する高さになる多年草。
小さくみっしり茂った花が大好きな作者モンゴメリは、日記(1923.6.28)で、この白く雪のように輝くデイジイを讃えています。 |
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![]() 『アンの青春』 第24章 予言者エイブおじさん
("Rumor
has it that there will be a wedding in our village ere the daisies
are in bloom. A new and highly respected citizen will lead to the
hymeneal altar one of our most popular ladies.
) |
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![]() カナディアン・ロッキーのトウヒの森の前に広がって咲くデイジー、赤いのはコウリンタンポポ。 |
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イギリス、コッツウォルズの野原で |
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![]() 『赤毛のアン』 第19章 音楽会と災難と告白
(Anne
shivered in luxurious sympathy; when the choir sang "Far Above the
Gentle Daisies" Anne gazed at the ceiling as if it were frescoed
with angels; when Sam Sloane proceeded to explain and illustrate
) |
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この「やさしきひな菊」とは? ヨーロッパ原産の多年草で、コモンデイジーまたはイングリッシュデイジーと呼ばれます。 種蒔きは秋。厳しい冬を越し、春の到来を喜んでいるような鮮やかな花です。涼しい土地では夏越しをして大きな株に育ちます。
上記の背の高いデイジー(Ox-eye daisy)は、あまりに増えて群落をつくることから、島ではほとんど雑草扱いされているようです。 『英文学のために動物植物事典』によると、デージーは「day’s eye」。日と共に花を開き、夕方には閉じるとあります。お日様の花、いつも光りを求めている花なのです。
ここで整理してみます。 ですから、リンド夫人と一緒に校長として赴任するサマーサイドへ下宿探しに出かけたアンが柳風荘の庭で見たデイジー(紅白のひな菊)は、この背の低いCommon daisyと考えていいでしょう。 |
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![]() 『アンの幸福』 最初の1年
(The
path was edged by very prim, well-ordered beds of ribbon grass and
bleeding-heart and tiger-lilies and sweet-William and southernwood
and bride's bouquet and red-and-white daisies and what Mrs. Lynde
calls 'pinies.' |
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下写真の濃いピンクのデイジーの園芸名はクララ。高さは10センチ足らず、赤、白、ピンクと鮮やかな花を春真っ盛りのころ咲かせます。 白い花の名前はヨーゼフ、真紅はハイジ。「アルプスの少女ハイジ」に出てくる子供たちの名前がついた種が販売されています。デイジーのバックは忘れな草。 |
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![]() 左はバンクーバー港で 右は私の庭 種を蒔きました。 |