すずらん
スズラン Lily
of the valley スズラン亜科スズラン属 カナダでは、「谷間の姫百合」という優雅な名前も持ちます。日本の古名は「君影草」。
原産地はヨーロッパ、北アメリカ。耐寒性が強くやや日陰の肥えた土地を好み地下茎で殖える多年草。
アンは、何度も記憶に無いはずの生家の様子を思い浮かべます。 |
客間の窓にはすいかずらがからんでるし、前の庭にはライラックが植わっていて、門を入ったところにはすずらんか咲いていたに違いないと思うの。(lilies
of the valley) 『赤毛のアン』第5章 「緑の切妻屋根」の朝 ((I think it must have had honeysuckle over the parlor window and lilacs in the front yard and lilies of the valley just inside the gate. ) |
庭のスズラン |
スズランは『赤毛のアン』の中にもう一度現れます。 ダイアナと一緒に恋人の小径を通って学校へ通う描写に、 |
しだや星草やすずらんや真紅の草の実がずっとその道に沿って茂り、・・・ 『赤毛のアン』 第15章 教室異変 ( ”ferns and starflowers and and scarlet tufts of pigeonberries grew thickly along it;”) |
とありますが、初秋のこの時期 スズランが咲いているか、という疑問が残ります。 生家の庭にあった「lilies of the valley」とこの「wild lilies-of-the-valley」のほんの少しの違い ---- wild が入るかどうか。これで疑問が解けるかもしれません。
星草はスターフラワーすなわちツマトリソウ、真紅の草の実はゴゼンタチバナの赤い実と考えると、すずらんの花期の初夏と季節が合いません。
(Field Guide to North American Wildflowers: Eastern Region
) ○ この世はこんなに明るく美しいときざむ心にすずらんの見ゆ (Ka) |