いらくさ 

  イラクサ  knee-high tangled grass.  膝までの、脚に絡み付く草

和訳された「イラクサ」とは。
イラクサ(刺草・蕁麻、英名:Nettle)は、イラクサ科イラクサ属の多年生植物。
葉と四角い茎には刺毛があり、うっかり触るとドキッとする痛さ。
夏から初秋にかけて葉腋から円錐形に緑色の花を咲かせます。
セイヨウイラクサは料理・薬用ハーブやコンパニオンプランツとして用いられ、花粉症対策としてネトル茶が流通しています。(20袋1000円程度)ところが、イラクサは、英語でNettle、セイヨウイラクサは、Stinging nettleなのでした。
この場合はちくちくする草の総称として「イラクサ」の名前が使われているようです。
はて、「knee-high tangled grass」とは? 
 

  家の前の空地はぼろぼろの柵にかこまれ、雑草やいらくさ(knee-high tangled grass)がいっぱいしげっていた.。柵のむこうでやせてひょろ長い豚が地面を掘っていた。真ん中の小径に沿って牛蒡が生えている。              『炉辺荘のアン』 第38章 もの寂しい家

(The space in front of the house, surrounded by a ragged paling, was full of weeds and knee-high tangled grass. A lank pig rooted beyond the paling. Burdocks grew along the mid-walk. )

この後に続くのは、やせこけた豚、すばらしい鬼ゆりマリゴールドの花。
想像上の「謎の目をした美しい夫人の住む、もの寂しい家」にお使いに行くナンが、現実に目覚めさせられる場面の前景として、荒れ果てた庭の景色の描写を入れる必然がありました。
 

   ワルナスビ 悪茄子 ちくちく棘がある

   アザミ  

  イラクサ

  アレチウリ 荒地瓜


この場面の(和訳)いらくさは、こんな植物ではないか?
セイヨウイラクサ、荒れ地瓜、悪なすび、あざみ。