きいちご
きいちご → ラズベリー Raspberry (Rubus idaeus) バラ科キイチゴ属
ラズベリーは、バラ科キイチゴ属
(Rubus) に属する種類の木本とその果実の総称です。原産地はユーラシア。キイチゴの名前は草になるイチゴに対して、木になるイチゴの意味。 |
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・・・・と実際家のダイアナは答えながら、お弁当のかごをのぞきこんで、中にはいっている三個の、きいちごのパイ(raspberry
tarts)を十人の友達に分けたら、一人にどのくらいずつわたるかしらと見つもっていた。 『赤毛のアン』 第15章 教室異変
(The
little girls of Avonlea school always pooled their lunches, and to
eat three raspberry tarts all alone or even to share them only with
one's best chum would have forever and ever branded as "awful mean"
the girl who did it. And yet, when the tarts were divided among ten
girls you just got enough to tantalize you.
) |
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このラズベリーはキイチゴのうち、どのイチゴなのか。おそらく下の写真の赤実のラズベリーでしょう。 |
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いちご水 | |||
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「これはすごくおいしいいちご水(raspberry cordial)ね、アン。私、いちご水ってこんなにおいしいものだとは知らなかったわ。」 『赤毛のアン』 第16章 ティ-・パーティの悲劇 ("That's awfully nice raspberry cordial, Anne," she said. "I didn't know raspberry cordial was so nice." ) |
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とダイアナ。 これがいちご水事件の始まりです。 ラズベリー・コーディアルは、つぶしたキイチゴに酢や砂糖を加え煮とかし、水で割ったもの。この作り方だとダイアナが酔っぱらうことはありません。 ところが、鼻が利かないアンが棚から探し出してダイアナに飲ませたのは、マリラお手製のレッド・カランツを使った3年物のホームメイドワインだったのです。(her three-year-old homemade currant wine) カナダ諸州の、どこよりも長く禁酒法を布いた、プリンス・エドワード島です。 狭い島の、世間の風潮として、アルコールを摂取することは、非難の的になったことでしょう。 モンゴメリは森の中の散策や遊びが大好きでした。自伝には、 |
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わたしたちは、マス釣りや木イチゴ摘みが大好きでした。・・・・・森の裏側に広がる荒野へ、わたしたちは木イチゴを採りにでかけました。途中の森の小径はツリガネソウの花の匂いがたちこめ、陽の光と影が交差し、苔で覆われていました。 『自伝』 山口昌子訳 |
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ツリガネソウは、カナダの森の下草に、びっしり繁茂しているのを何度も見ましたが、残念ながら、その麗しい香りを味わることなく帰国しました。巡りあわせなのですね、人生は。 |
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フィンランド、ロバニエミにて |
カナダ、ロッキーの山の中で |
草イチゴ (日本) |
ナガバモミジイチゴ |