ハンノキ
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ハンノキは、山野の低地や湿地、沼や耕作放棄地に自生します。 |
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(Mrs.
Rachel Lynde lived just where the Avonlea main road dipped down into
a little hollow, fringed with alders and ladies' eardrops and
traversed by a brook that had its source away back in the woods of
the old Cuthbert place;--) |
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原文のladies'
eardrops が訳されていません。 このladies' eardrops については別紙で探ってみることにしましょう。 |
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写真は那須高原・深山湖畔の堆積した土壌に生える日本自生のハンノキ。 根粒菌を持ち、肥料木としても有用。 |
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『赤毛のアンの生活事典』に(123p)「若い芽は染色に、樹皮はなめし皮づくりに利用する」とありました。さぞかし、『炉辺荘のアン』の忠実なスーザンは、このハンノキを使い 冬の間に染色してさまざまな生活必需品を生み出したことでしょう。樹皮は相当量のタンニンを含み、これを利用したと考えられます。 ここでは球果で染色する方法をご紹介しましょう。( 『草木染染料植物図鑑』より)
特にに「榛摺・はりずり」は、焼いた黒灰を使って摺り染めを行ったもの。
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綜麻形の林のさきのさ野榛の衣に付くなす目につく吾が背 井戸王 巻1-19 ○ いざ児ども大和へ早く白菅の真野の榛原手折りて行かむ 高市連黒人 巻3-280 黒人の妻の答ふる歌一首 ○白菅の眞野の榛原往(ゆ)くさ来(く)さ君こそ見らめ真野の榛原 高市連黒人の妻 巻3-281
この二首は、旅にある高市連黒人とその妻の歌。さあ榛の木を手折って早く大和へ帰ろう、と詠む夫に対して、ゆっくり見物しますと言う妻。 |