早春から春の花 その2
ヒヤシンス  (ユリ科)

風信子と書き表す。
部屋に1本往けると部屋中に香りが漂います。
爽やかな甘い香り。

セイヨウサクラソウ
  (サクラソウ科)

ニホンサクラソウではないので、セイヨウサクラソウ。サクラソウは世界中に300種以上ある。株分けで殖えるので花壇の縁取りにピッタリ。

レンプクソウ 
   (レンプクソウ科)

連福草。フクジュソウと一緒に生えるから?頭花を見てください。上の一つに加えて、横の4面に花が付いている珍しい花。

ケマンソウ (ケシ科)

花が仏像の華鬘に似ていることからケマンソウ。恵比寿さんが鯛を釣る姿を思わせることからタイツリソウ。どちらもめでたい名前です。春の庭を華やかに彩る華。種で殖えます。

ヤマエンゴサク
      (ケシ科)

球根を加工したものが漢方の「延胡索」。鎮痛に薬効があるとされています。
キクザキイチゲやニリンソウの群れのなか、薄紫色の花を咲かせているのを見つけるのは、早春の楽しみ。
モモ (バラ科)

この花の下に立つと、モモ---時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語---を連想するのです。

アネモネ
   (キンポウゲ科)

和名はボタンイチゲ(牡丹一華)、ハナイチゲ(花一華)、ベニバナオキナグサ(紅花翁草)。アネモネもやはり白い花がいい。ほったらかしでも毎年花を見せてくれる律儀な花。 

 椎茸 

庭の木を倒して種ゴマを打ち込み、じっと待つこと2年。雨の後は特に生長が早いので、朝夕の収穫に忙しい。
椎茸外交と干ししいたけ作りに忙しい季節。

ゲンゲ (マメ科)

花が仏像を安置する蓮華座のように咲くことからゲンゲ。
春、一面のゲンゲ畑のなかで遊んだ至福の子供時代を持てて幸せ。

 

フデリンドウ
    (リンドウ科)

とても小さいのです。筆の穂先に似て背丈は2センチほど。日当たりが好き、風が好き。
太陽が輝く日に散歩すると、視線が動くに連れ紫色の花が光輝くのです。

 

    時は春
      日は朝
     朝は7時

ヒトリシズカ 
       (センリョウ科)

静御前から採られた名前?
必ず群生しているから、義経主従の亡霊が姿を変えて現れたのかとも思える。

陽光桜 (バラ科)

ミニログ完成記念に植えた陽光桜。
日本三大桜の「滝桜(三春町)」の開花にリンクします。
三分咲きになった次の日に福島へ出かけて毎年滝桜の見頃に当たり!
ズミ (バラ科)

コリンゴ、コナシとも。上高地の小梨平らにはこの木が群生しているのか?
小さい赤い実が秋に熟します。花の数に較べて実の数が少ないのはどうしてでしょうか。
 

ハルジオン (キク科)

秋に咲くシオンに似ていて春に咲く花、だからハルシオン。短絡な名づけなのは、大正時代に北米からやってきたから?
蕾はうなだれているが、咲く時期にはピンと立ち上がる。

リンゴ (バラ科)

----白きやさしき手をのべて りんごをわれにあたへしは薄紅の秋の実にひと恋初めしはじめなり ---藤村
5月、林檎の花の咲く時期は、春の季節が極まるころ。
アマ (アマ科)

茎の繊維からは強靭で上等な繊維が取れる。リネンはこのアマから。種からは亜麻仁油を抽出する。
♪亜麻色の髪の乙女♪存在するのでしょうか。

 

   

   片丘に
    露満ちて
    揚雲雀なのりいで

キジムシロ (バラ科)

花の後、茎や葉が大きく伸びて広がり、雉が座れるくらいになることからキジムシロ。
ミツバツチグリとキジムシロは同定にこんがらがる花同士。。

 

ミツバツチグリ 
    (バラ科)

いかにもバラ科の花ですね。同族のツチグリの根は食べられるが、この種の根は食べられません。
春の野原で、キジムシロやキンポウゲと黄色い競争。

オオカメノキ
     (スイカズラ科)

別名ムシカリ。花序に柄があるのがオオカメノキ、無いのがヤブデマリ。
ああ、こんがらがる。

 

ノジスミレ (スミレ科)

アオイスミレのあとは、このノジスミレの出番。裏庭で殖えるにまかせたら、一面スミレの広場に。
ガマズミ  
    (スイカズラ科)

春の白い花と、秋の赤い実。どちらも華やかで美しい。赤い実を果実酒にするとこれまた美味極まりないのです。が。私は下戸。人生の楽しみを一つ知りません。

デージー (キク科)

赤い色の花を庭に入れるのは難しい。下品に成り下がることがあるから。
寒地では多年草。暖地では秋播きの一年草扱いします。

スモモ  (バラ科)

那須山麓の扇状地に果樹の畑が広がっています。林檎、李、梨、胡桃---農家の人が丹精を込めて育てた果物を頂くのは、この土地に住む喜び。

ハキダメギク (キク科)

花姿からキク科、すなわち元気で繁殖力旺盛な植物。掃溜菊と名づけたのは、誰?よほど想像力に乏しい人なのか、意趣返しでもしたいのか。

ビオラ (スミレ科)

パンジーの小輪多花性種がビオラ。
モンキーフェイスが、花壇に溢れると春爛漫。

タチツボスミレ 
             (スミレ科)

スミレの代表的な花。万葉集などに詠まれたのはこのタチツボスミレか、ニョイスミレか。
スミレは大工さんが使う「墨入れ」から。

シラネアオイ 
  (シラネアオイ科)

日光の白根山で発見され、葉が葵に似ていることからシラネアオイ。
この薄紫の花びらが朝日を背に輝くさまは、この世のものと思えない美しさ。

ヒマラヤユキノシタ 
 (ユキノシタ科)

ヒマラヤ原産でも暑さに比較的強い。暑さよりも乾燥する土地を嫌う。

オトコヨウゾメ 
   (スイカズラ科)

ヨウゾメとはガマズミのこと。この木に赤く熟す実は食べられないことから「男」が冠せられた。すでに用済み?有効期間が切れた?
ハナカイドウ (バラ科)

中国原産の花木。子供の頃の庭にこの花が咲くととても嬉しかった思い出があり、特に思い入れのある花。剪定すると沢山花をつけます。

バイモ (ユリ科)

アミガサユリ(網傘百合)の別名を持つ中国渡来の花。球根は貝に似ていて、割れると中から子球が出てくる。

アカツメクサ (マメ科)

ツメクサは詰草。荷物の緩衝材として使われていたのが逃げ出して広がりました。花のすぐ下に葉があるのがアカツメクサ、白花の下に長い柄があるのがシロツメクサ。

タラの芽 (ウコギ科)

山菜の王様タラとは言い尽くされた言葉。天麩羅が一番、酢味噌が2番。
右が食べごろ.でも世知辛い世の中、見つけた時が採り時なのです。

シロヤマブキ (バラ科)

金色のヤマブキそっくりでも、バラ科の植物なのです。ヤマブキは5弁花、シロヤマブキは4弁花。すんなり伸ばした枝の咲きに清楚な花を咲かせます。こぼれ種であきれるほど殖えます。

シャクヤク (ボタン科)

牡丹は「花王」。それに対して、芍薬は花の宰相「花相」と呼ばれる。根は生薬。
庭の入り口で華やかに咲き乱れる姿は「見れど飽かぬかも」。

    

  蝸牛枝に這ひ 
  神、そらに知ろしめす

サクラソウ 
   (サクラソウ科)

プリムラ・マラコイデス。はるばる大阪から苗を持ち込み、毎年種を取り播きします。
春はやはり桜草。

ナナカマド (バラ科)

ナナカマドと言えば秋の空に映える赤い実。春の花がこぼれるように咲く様子も美しいのです。

ミヤコワスレ (キク科)

野春菊、東菊とも。薄紫色の花を花壇の縁取りにしてみたら、5月の庭が爽やかになりました。黄色いセイヨウサクラソウとお似合い。

ヤブデマリ 
       (スイカズラ科)

白く目立つのは装飾花。萼が変形して装飾花になったガクアジサイに似ていますが、ヤブデマリの装飾花は花冠が大きくなったもの。きちんと弁別できるようなりたいものです。

宿根ラナンキュラス・ゴールドコイン 
   (キンポウゲ科)

地下茎を伸ばし、あたり構わず殖えていく姿と、この花姿がどうにも結びつかないのです。
一度植えると大変。ため息が出るほど暴れます。
 

ニガナ (キク科)

キク科の植物らしく、5弁花に見える黄色い舌状花をつける。
折ると白い汁が出てきて苦い。8枚以上をハナニガナと言う----少なくてもいいのにね。

ミネザクラ (バラ科)

5月から6月にかけて、那須の山にはこのミネザクラが咲く。
麓はとっくに初夏の装いなのに、山の上には春の名残が。

 

アメリカザイフリボク
    (バラ科)

ソメイヨシノが散ると、この花の出番。華奢な白い花が房になって咲く。6月に熟すみはとても美味しい。病気知らず。お奨め。

ボタン (ボタン科)

我が家のボタンは早咲き。5月の声を聞くと葉をもたげ、蕾を開き始める。ゆっくりゆっくり。気が付くと開き切ってしまっているのは毎年のこと。

 

フウリンオダマキ
  (キンポウゲ科)

花の後ろの距が無い。おかげでで風鈴の名前が付けられた。
誰だ、オダマキモドキと呼ぶのは。モドキという植物はありません。

シロヤシオツツジ
    (ツツジ科)

枝先に5枚の葉が輪生状に付くことから、ゴヨウツツジ(五葉躑躅)。愛子様のお印。お印に決まってから、ずいぶん値上がりしました。 

チゴユリ(ユリ科)

小さいので稚児百合。小さくてもしっかり実を結び種を落として庭に広がる。
俯いて咲くのは雨を避けるため?

 

スイバ (タデ科)

子供の頃、スイバの新茎を塩漬けにして食べました。すっぱくていまや懐かしい味。

ビオラ・ソロリア 
     (スミレ科)

これは外来種のスミレ。
花びらの斑点模様が面白い---。しかし油断すると周りを脅かす存在になってしまいそう。

ミズタマソウ 
               (アカバナ科)

花の後大きくなる子房に毛が生えていて、その果実が朝露に濡れて水玉に見える。朝の一瞬の出来事。楽しめるのは早起き鳥だけ。

 

ライラック 
    (モクセイ科)

待つこと5年、ようやく庭のライラックが花を付け始めた。憧れていた花なので、一日に何度も近づいて香りを胸いっぱいに吸い込む。ああ、嬉しい。

  

  なべて世は事も無し

(ロバート・ブラウニング
   「春の朝」より 
      訳 上田敏)

 

コナラの花 (ブナ科)

長く垂れるのは雄花穂。雌花は雄花の先にいくつか付いています。出たばかりの葉は、絹のような手触り。この花穂が風に煽られて落ちてくると、樋の掃除に忙しいのです。

                                      

初夏から夏の花へ