初夏の花 その1

            

ノアザミ (キク科)

ここにもキク科の植物が。
本日発見---この花は食べられます。茹でると棘が気にならなくなるようです。

コハコベ (ナデシコ科)

そうだったのか。ハコベはナデシコ科の植物なのだ!蔓延り芽叢→ハコベラ→ハコベらしい。
良く見ると可愛い花でしょう。

ヒメイチゲ 
        (キンポウゲ科)

イチリンソウ属のなかでもひときわ小さい花を付ける。背丈は3センチほど。やや俯いて咲くので撮影するには地べたに寝転ばないといけません。

ヒメニラ  (ユリ科)

背丈はほんの5cm。おちょぼ口の花径は5ミリ。小さい花というのはこのこと。花が咲くには何年もかかります。見つけても採らないように。食べられません。

テリハノイバラ (バラ科)

ノイバラがブッシュになるのにくらべ、地面を這い冬も光沢のある葉を落としません。
素晴らしく甘い香りがします。

ドイツスズラン
     (ユリ科)

日本スズランに較べて、花が付く位置が、葉と同じかそれ以上高い。強健で殖える。
フランスでは5月1日にスズランの花を贈る習慣があるそうです。素敵ですね。

シジュウカラの雛
    (カラ科)

孵化して2日目の雛。頭の毛がぽよぽよ。ぐにゃぐにゃの団子になって親鳥を待っています。口がよく分かるように縁取りがあるのがおかしい。嘴が黄色いとはこのこと。
モトタカサブロウ 
      ( キク科)

水田雑草、とひとくくりにされるが、愛嬌のある顔立ちではありませんか。
タカサブロウと人の名前を思わせる命名がされたのが珍しい。
センダイギク (マメ科)

歌舞伎の「伽羅先代萩)にちなんだ名前。
爽やかなレモンイエローのが、庭の片隅で輝く5月が好き。
シラン  (ラン科)

群生するとみごとです。トキソウの花にも似た花をいくつもいくつも咲かせます。
どの項目も「花が咲いて嬉しい」と書いていますね、我ながらおかしい。
 ヤマボウシ(ミズキ科)

日当たりを好むミズキの仲間。あふれるように白い花をつけ、初夏の風に揺れる様子に夏到来を感じます。

キウイ (マタタビ科)

これは雌花。雄花が近くに咲いて受粉しないと実りません。
猫に齧られないようにご注意を。
スイトピー (マメ科)

庭での冬越しは霜柱や、零下15℃にまで下がる寒さの影響で、なかなか難しいのです。
咲いた花を見るときの喜びはひとしお。

 

 庭仕事は
 肉体労働そのもの

シャガ (アヤメ科)

シャガに似ていますが、葉は冬には枯れます。
国のレッドデータブックでは準絶滅危惧種だと。おお大事に育てよう。

ヒナソウ (アカネ科)

北アメリカ原産で、明治の頃渡来。日本の春にこんなに良く似合う花は珍しい。花の大きさは1センチほど。「良く咲いた」とと褒めてやりたい。

キイチゴ (バラ科)

野生のキイチゴは、林縁がお気に入り。赤く熟しても苦味が強くて見向きもされない。

ヒメシソ (シソ科)

ヒメ、とあるように、背丈15cmほどの小さいシソ科の仲間の植物。ちいさくても香りは紫蘇のそれ。散歩途中にこの香りを吸って一息入れます。

ヒメコウゾの花 (クワ科)

ヒメコウゾとカジノキの雑種が和紙の原料のコウゾ。
これから白い小さな花をつけ、赤く熟すのは6月終わりごろ。

 

ヒメコウゾ (クワ科)

見上げると、ヒメコウゾの新緑が美しい5月。
枝を切り取り皮を剥ぎ、木槌で叩いて繊維を取り出し、更に丸めて広げ---古代にはこの木から布を作りました。

ストケシア (キク科)

顔を見れば分るように、もちろん、キク科の植物です。
瑠璃菊という優雅な名前を持ちますが、寒さ暑さ乾燥湿気に強い花壇の救世主。

カルミア (ツツジ科)

大きな花房を膨らませたかと思うと、華やかな花を付けます。あたりがぱぁっと明るくなる花。
大木には育たないようで、その分目線で楽しめる花。

シロバナノエンレイソウ 
     (ユリ科)

右のエンレイソウ(延齢草)との違いは、もちろん白い花(正確には内花被と外花被)。
林の中で見つけると、思わぬ宝物を見つけた気分です。盗掘禁止ですぞ。
エンレイソウ (ユリ科)

これは地味な花なので、盗掘されることは少ないようです。林間の群落は、まるで行儀の良い小学生の遠足。
オオデマリ
    (スイカズラ科)

日本に自生するヤブデマリの園芸種。直径20センチ近くもの大きな花を付けます。
逢う魔が時、新緑の雑木林をバックに白い花が優艶な輝きを増します。
タニキキョウ 
      (キキョウ科)

丸い葉を展開し始めると、その中心には、小さな蕾が現れてきます。湿気のある林床にこの花に初夏の光が差し込みます。背の高さ約4センチ。
小さいのですよ。
バイカウツギ
   (ツツジ科)

梅花という通り、5弁の花を下向きに咲かせます。ツツジの仲間では一番地味ではないでしょうか。
このひそやかな花を見てあげないと可哀相?

エゴノキ (エゴノキ科)

5弁の白い花を下向きに付けます。見上げるとそこは白い海。
熟した実はヤマガラの大好物。鳥を呼ぶために我が家にも植えました。

サワフタギ  
    (ハイノキ科)

「瑠璃実の牛殺し」とも。材が堅く牛の鼻輪に使われたことから。実は瑠璃色、瑠璃色、瑠璃色、瑠璃色。と3度書きたいほど独特の紫色。

スイカズラ 
          (スイカズラ科)

白い花が咲き進むにつれ、黄色く変化します。とても良い香りがして、麦藁帽子の飾りに使ってみたりもするのです。
一日いい気分で庭仕事ができるアイテム。

 

  オレンジペコが
   お気に入り。

バイカウツギ 
          (ユキノシタ科)

これも香りの良い花。言葉に尽くせないほどの美しい花。
---に似た、などと書きたくない花。ひたすら白く美しい花なのですから。
ハナショウブ (アヤメ科)

ノハナショウブの改良園芸種。
雨に打たれる姿は風情がありますね。今年は端午の節句に飾られる「菖蒲」も植えました。
較べてみましょう。
 

サンズンアヤメ 
        (アヤメ科)

別名チャボアヤメだって!
背丈が低い割りに大きい花を偉そうに咲かせます。
良いではありませんか。自己主張しないと花の世界も認めてもらえないようですから。

 

タツナミソウ(シソ科)

おそらくヤマジノタツナミソウ。
多くの種類があって、見分けが難しいのです。

この横列、紫色で揃えてみました。

ヒメルリトラノオ 
 (ゴマノハグサ科)

またもや瑠璃が被さった花が!
すんなりと瑠璃色の花穂をのばす庭の貴婦人。
 

コヒルガオ 
   (ヒルガオ科)

ヒルガオの花に較べて花の色が薄くやや小ぶり。
植えた覚えは無いのに、毎年裏庭でひっそり咲きながら蔓を伸ばし、家主の知らぬ間に繁殖している良からぬ?花。

 

シマホタルブクロ
  (キキョウ科)

初夏の、一つ一つの花が咲く順は、予め庭の神様が予定を立てているかのようです。白いホタルブクロが咲く朝は、弾む心を持て余すくらいなのです。

サイハイラン 
  (ラン科)

陣中で軍を指揮する大将が振るのが采配。その形に似ていることから名づけられました。
林の中の群落は、すでに盗掘の憂き目に遭って全滅。

ヒオウギズイセン 
  (アヤメ科)

帰化植物なのに、すっかり日本になじんでいる花。一輪花瓶に挿すだけで、あたりが明るくなる性格の良い花。

イボタノキ (モクセイ科)

ネズミモチの仲間。樹皮に寄生するイボタロウムシからとれるイボタロウは、家具の艶出し用に使われます。敷居の滑りを良くするために役に立つようです。

アルストロメリア 

分類体系により所属する科は異なります。ユリ科、ヒガンバナ科、アルストロメリア科のいずれか。
春から秋までほとんど半年間咲き続け、食卓の上を彩ってくれる嬉しい花。
ベニバナトチノキ 
          (トチノキ科)

花穂を長く伸ばし、太陽を求めて皐月の空に咲くさまは、見とれる美しさ。

ページすべてに「綺麗だ、美しい」と書いているのに呆れる。

ハエドクソウ
  (ハエドクソウ科)

全草に毒を持つ。蝿毒草。
根をすりおろした液を紙に染み込ませ、蝿取紙を作ったことによる。1科種の特殊な植物。
小さい花を秘かに付ける。

ホシキキョウ 
              (キキョウ科)

イギリスのガーディニング雑誌で良く見かける桔梗の仲間。
大切に那須へ運んできたけれど、酸性土に合わないのか、はかばかしく殖えてくれない悲しい花。
フタリシズカ 
         (センリョウ科)

花序を2本出すことから、フタリシズカ。ヒトリシズカに較べると、とてつもなく大きく感じます。背の高さ50センチ以上。花弁はなく、3 個の雄しべが子房を取り巻いています。

チョウジザクラ 
   (ジンチョウゲ科)

長寿桜と名づけられて売られることが多い。こっそり花を咲かせるが、その高い香りで居場所が分る。
ノイバラ (バラ科)

丁子桜にも劣らぬ、香りの高い花。空に向かって開いたかと思うと、次の日には散り始める花。花の命は短いけれど、その香りで蜂を呼び寄せ、しっかり実を付ける堅実な植物。

ヒルザキツキミソウ 
  (アカバナ科)

アメリカ原産の外来植物。げんきそのもの。一旦庭に植えると、絶やすのが大変なくらい。「苗をあげよう」という好意は、いまやありがた迷惑化した。

ワイルド・ストロベリー 
  (バラ科)

 ヨーロッパではLucky&Love)を運んでくれる、アメリカではMiracleを呼ぶと言われている苺。よ〜し。それではじっくり待つとするか。

デルフィニウム 
  (キンポウゲ科)

ギリシア語でイルカを意味するDelphisから。花の一つ一つがイルカに似ている、和名は大ひ飛燕草。このほうが気分にぴったりきそう。

イケマ (ガガイモ科)

旅する蝶・アサギマダラの食草。イケマ=アイヌ語で「神の足」。霊力があり、魔よけや病よけとして崇めたようです。毒を持つので、誤って口に入れないように。

ボタンクサギ 
        (クマツヅラ科)

牡丹臭木---なんと直截な名付けか。
傷つけない限り臭いを感じることはありません。花を直径10センチ以上のボール状に付け、ぱっと目立つ花。

ジャガイモ (ナス科)

なるほど、ナス科の花の顔をしています。アンデス山脈が原産地。芽にはソラニンが含まれ毒性と持つことから、「悪魔」と呼ばれた歴史も。救荒植物。何人の人が命を救われただろう。

ホオ (モクレン科)

生長し樹齢20年を過ぎると、モクレンに似た白い花を付ける。花後の花穂の大きさは15ンチくらい。高い所で上向きに咲く、カメラ泣かせの花。

ヘクソカズラ (アカネ科)

論より証拠。葉を揉んで嗅いでみてください。臭いは害虫を寄せ付けないための自衛手段として獲得した形質です。この臭いを逆手に取って利用する昆虫もいるのです。自然界は不思議に満ちていますね。

フウリンソウ 
               (キキョウ科)

ホタルブクロと同じ頃咲く花。横向きにびっしり花をつけ、陽気で咲くのを喜んでいる花。

イワガラミ (アジサイ科)

装飾花は、ガク片を一枚残して退化。大樹や崖などにからみつくことからイワガラミ。
緑が濃くなっていくなか、この白い花をひときわ鮮やかに感じる。

イチヤクソウ
  (イチヤクソウ科)

象の鼻のような雌しべが突き出ていて、花は下向きにつける。全草を乾燥して漢方薬に。林のスズラン。
 
 

カントウマムシグサ  
   (サトイモ科)

仏炎苞の緑の縞がとてもお洒落。夏のワンピースや、夏帯の模様にどうでしょう。
 

                                      

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