ヒマワリ 

   ヒマワリ   キク科  和名は向日葵

北アメリカ原産のキク科の植物です。
和名の由来は、太陽の動きに合わせて、その動きを追うように花が回ると考えられていたから。
ところが、この動きは生長過程のみで、花が開く頃にはほとんどが東を向いて咲き、固定されてしまいます。
ほとんどが種から育てる一年草。種からは食用油が採れます。夏の季節を彩る切り花としても利用されます。
我が家では、冬の間の野鳥の餌として有用。 ・・・絶対必要、
 道の駅青木 青木周蔵子爵の那須別邸  
  朝日にいち早く当たって、乾かすため
  花首はみんな東を向いています。

  種の並びをずっと見ていると・・・目がまわる

 それでも私たちは、一生懸命働き続けました。わずかに咲いた 二、三輪のヒマワリが、私たちの心を慰めてくれました。そのヒマワリは、あまり手もかけないのに、わたしたちが一番世話を焼いた植物より元気に、でもひっそりと花を咲かせていました。そしてその明るい金色のランプで、エゾマツの林の一角を明るく照らし出していたのです。
           『険しい道』 モンゴメリ自叙伝 山口昌子訳 篠崎書林
(But we worked persistently, and took our consolation out of a few hardy sunflowers which, sown in an uncared-for spot, throve better than all our petted darlings, and lighted up a corner of the spruce grove with their cheery golden lamps. )
ベンケイソウのページでも見ましたが、子供たちは 植物を育てる喜びに目覚めたようです。
しかし、植物に対する態度は、子育てと一緒。手を掛けるところと自立を促すために放任するべき時の兼ね合いが大切です。
あまりに期待が大きすぎるのは、人間も植物も時に虐待につながるのかもしれません。
画像右のヒマワリの種の並びを観察してみてください。 目がちかちかしてきた? そうでしょうね。
中心から、右回り、左回りにらせん状に並んでいるのに、気が付きました?
狭い花首の面積を最大限利用するために、ヒマワリはある工夫をしています。
聞き書きですが、ご紹介を。その工夫とはなにか?

中心からのらせん配列は、どのひまわりも、
@左回りに21列、右回りに34列
A左回りに34列、右回りに55列
B左回りに55列、右回りに89列 のいずれか。

この秘密は、フィボナッチ数列と呼ばれる法則によって解くことができるのです。
「フィボナッチ数」:
前の二つの数字の和に等しい数の並びかた。つまり、
1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,233,377,610… っと、こう並ぶ数字ですね。
連続した3つの数字のうち、一番大きい数字は、前の二つの数字の和なのです。
中心から外側に向かって新しい種が生まれていくのに、どの場所も平均して隙間を作らず、最大限詰め込むための工夫 を数学的に解決したのが、このヒマワリさんのなのです。

ところが、ヒマワリさんはもう一つ秘密を隠していました。それは、黄金比。
1対1.61803939・・・・簡単にすれば、この数字を5倍して 約 5対8
ヒマワリの円周360度をこの黄金比で分けると、137.5度。じーーーとみて見ると、ヒマワリの種は、中心から137.5度ずつずらしながら、種が右回りと左回りに配列されているのに気が付きませんか。
隣り合った数字の大きい方で小さい数字を割ると、黄金比の値に近くなりますが、数字が大きくなればなるほどその値は黄金比と僅差と なります。つまり花首さんの外周の近くにできた種たちの状態は黄金比を体現しているのです。

この法則は、この花以外にも、植物の葉や花びらの付き方、木の幹からの枝分かれなど、自然界に沢山隠れているのです。 (このフィボナッチ数は、12世紀から13世紀にかけてイタリアで活躍した数学者レオナルド・フィボナッチが発見しました。)

たとえば、シャワーの蓮口の穴の並びかた。
これもこの方式を適応すると、平均して水が穏やかに出てくるらしいのですよ。