ベニバナサワギキョウ
ベニバナサワギキョウ 紅花沢桔梗
Lobelia cardinalis キキョウ科
北アメリカのカナダ南部からアメリカにかけて分布する多年草。湿地や水辺などに自生します。初夏から夏にかけて総状花序の花穂を出し、サワギキョウの仲間にふさわしい唇形の赤い花をつけます。
さて、この花の名前の由来となるロベリアは、熱帯から温帯にかけて分布し、多年草タイプと一年草タイプに分類できル植物。そのなかでも、宿根する多年草タイプのものを宿根ロベリアと呼び、さらにその中にサワギキョウが存在するのです。つまり、ロベリアの多年草タイプのサワギキョウの赤花が、このベニバナサワギキョウ。 |
|
|
庭のベニバナサワギキョウ 可哀そうなことをしました。 |
また、二人で睡蓮を探しに行ったこともある。バーニィは。ミスタウィスのどの小川や入江を探せばよいか知っていた。青い城に帰るやいなや、ありったけの花びんや水差しがその美しい睡蓮で一杯になる。睡蓮がなくても、ベニバナサワギキョウがある。ミスタウィスの沼地に、炎のリボンのように、さわやかに色あざやかに咲いている。 『青い城』 第30章 谷口由美子訳 角川文庫
(Or
they went after water-lilies. Barney knew where to find them in the
creeks and bays of Mistawis. Then the Blue Castle was glorious with
them, every receptacle that Valancy could contrive filled with the
exquisite things. If not water lilies then cardinal flowers, fresh
and vivid from the swamps of Mistawis, where they burned like
ribbons of flame.) |
|
上記、宿根ロベリアは、本来は赤が基本種ですが、最近、花色が青紫、紅、ピンク、白などのものが作出されています。しかし個人的には、カナダの沼地には、この赤い花が咲き乱れるのがいちばんふさわしいのではないかと考えます。
この『青い城』には、1854年に出版された『ウォールデン 森の生活』 ソロー著 の内容に影響されたと思える場面が多々。 『森の生活』 ソロー著 |