クロッカスの花か、サフラン色か。
クロッカス Crocus アヤメ科クロッカス属の総称 Crocus(クロッカス)は、ギリシャ語の croke(糸)から。 めしべが長く糸状に伸びることに由来します。
現在、クロッカスと呼ばれ、園芸植物として普及しているのは、ほとんど耐寒性のある秋植え球根植物で、原産地は地中海沿岸から小アジア。
別名:花クロッカス ところが、アンの時代の Crocusは、サフラン=秋咲きクロッカスのことなのです。 |
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橋のへんからその砂丘のほうにかけて、はなやかなさまざまな色が池の水を染めていた。---クロッカスやばらや、透きとおるような、草の緑が、この世のものとも思われぬ影をおとしている上に、なんとも名のつけようもない、とりどりの色が消えたり、あらわれたりしていた。 『赤毛のアン』 第2章 マシュウ・クスバートの驚き (A bridge spanned it midway and from there to its lower end, where an amber-hued belt of sand-hills shut it in from the dark blue gulf beyond, the water was a glory of many shifting hues--the most spiritual shadings of crocus and rose and ethereal green, with other elusive tintings for which no name has ever been found.)
同じ部分が本侑子訳にはこうあります。 ( 『赤毛のアン』 第2章 マシュウー・カスバートの驚き ) 池のなかほどには橋がかかっていた。そこから池の端まで琥珀色の砂丘が連なってのび、さらにそのさきは、紺青の入り江だった。池は、変幻自在に色を変えながら輝いていた。サフラン色、薔薇色、清らかな緑色、そして名状しがたいさまざまな色彩が崇高に移ろい、水面に浮かんだり消えたりしていた。
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花クロッカス (春咲きクロッカス) |