万葉の植物 おもひぐさ を詠んだ歌 2010.6.11 更新 |
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煙草つながりで、右はガンクビソウ(雁首草・キク科) |
おもひぐさ (万葉表記 思草) ナンバンギセル (ハマウツボ科)
日本全土、東南アジア、ロシアに分布する一年草の寄生植物。 山野で見られ、主にススキの根に寄生します
が、ミョウガ、サトウキビ、カンナ、アワ、イネの根に寄生することもあります。 |
集中1首のみ。思ひ草に寄せる秋の相聞歌。 道の辺の尾花が下の思ひ草今さらさらに何をか思はむ 作者不詳 巻10-2270 どちらの訳がお気に入り? ・道の辺の尾花の根元に寄り添って咲く思ひ草は、うつむいてなにやら思わしげですが、私は今さら何をを思い嘆きましょうか。あなたお一人を信じ頼りに思っているのですから。 (「何」を結句に移して「いまさらに」 → 「何をか思はむ」。) ・長い間あなたのことを思い続けてきました。でも私の心は通じないようです。あの薄の陰にひっそりと咲いている思ひ草のようです。あなたのことはもう忘れることに したほうがいいのでしょうか。(訣別の歌?)(「何」をを「如何なるものぞ」と取る |