柳 とポプラの謎
柳
と ロンバルディ・ポプラ やなぎ ヤナギ科 Willow 柳と楊
中国原産で雌雄異株。柳には幹が高く直立するタイプと、枝垂れるタイプ、そして低木で直立するタイプがあり、いずれも水辺を好みます
。直立するのを、楊と書き表し
、枝垂れるのを柳
と表現します。 ポプラ ヤナギ科 poplar
ポプラの学名Populusは、震えるという意味。さやさやと葉ずれの音がすることから。 |
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一方には大きな柳
(willows)の古木がたちならびもう一方の側には、威風堂々と言いたいロムバルディポプラ(prim
Lombardies)が植わっていた。 『赤毛のアン』 第1章 レイチェル・リンド夫人驚く (Very green and neat and precise was that yard, set about on one side with great patriarchal and the other with prim Lombardies.
西の樅の丘から吹きおろしてくる、涼しい風がとりいれのすんだ畑をぬけ、ポプラの間をさらさらとわたっていった。( whistling
through the poplars.)
(A
cool wind was blowing down over the long harvest fields from the
rims of firry western hills and whistling through the poplars.)
『虹の谷のアン』 第25章 カールの罰 |
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大きな柳の古木 |
ロンバルディ・ポプラ
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那須町芦野、遊行柳。 ここで芭蕉は青田嵐のなか、「田一枚植て立去る柳かな」と詠みました。 |
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ロンバルディ・ポプラは、セイヨウハコヤナギ(イタリアンポプラ)。 ただし、多くの交雑種があり、交雑した種の和名、英名は、統一した名前が存在しません。 その樹形と葉だけで種の同定、識別するのは困難です。更に北イタリア原産のロンバルディ・ポプラが島の気候に適応できるのか、という大きな疑問も残りますが、作者はこれらの高性樹の「聳える、枝垂れる、揺れる、そして素直さ、努力すること」のイメージを作中に取り込みたかったのでなかとも考えます 。 なお、ポプラは水辺の木で水に強く灰汁が無いことから、食品加工する道具に用いられます。 |