わすれなぐさ
わすれなぐさ ワスレナグサ ムラサキ科ワスレナグサ属の種の総称
広義には、ムラサキ科ワスレナグサ属の種の総称。 |
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あたらしい服ができるからって・・・・たとえ、勿忘草色のオーガンディ(forget-me-not
organdy)であるにしろ・・・こんなに、嬉しくなるのかと思うと、恥ずかしくなるわ」 『アンの青春』 第28章 魔法の城へ王子来たる (She took Miss Lavendar on a shopping expedition to town and persuaded her to buy a new organdy dress; then came the excitement of cutting and making it together, while the happy Charlotta the Fourth basted and swept up clippings. Miss Lavendar had complained that she could not feel much interest in anything, but the sparkle came back to her eyes over her pretty dress.) 食事がすむと、ミス・ラヴェンダーは自分の部屋へ行き、仕立てたばかりの勿忘草色のオーガンディ(new
forget-me-not organdy)に着かえ、アンに髪を結ってもらった。二人ともひどく興奮していたが、ミス・ラヴェンダーは冷静な無関心なふりを装った。 ( ステファン・アービングが訪ねてくる宵に。) |
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スイスアルプスの山のなか 自生種 黄色い花は、アルケミラ・モリス 白い花はデイジー |
庭のわすれなぐさ |
まず、オーガンディの生地とは。女性の方はとっくにご存じですから、説明はやめにします、ともいかず・・・。薄くて半透明の、しかも軽くて張りとこしのある綿・絹などの織物を言います。
なぜ、この場面で勿忘草
(わすれなぐさ)なのか?
【騎士ルドルフと乙女ベルタの恋人同士がドナウ河の岸辺を散歩していた時、可憐な花を見つけた。ルドルフは彼女にその摘んであげようとして足を滑らせ、川に流された。流されゆくルドルフは折り取った花をベルタに投げたが力尽き、「私を忘れないで(forget-me-not)」と叫びながらドナウ河の藻屑と消えた。】 ○ 託馬野に生ふる紫草衣に染めいまだ着ずして色に出でにけり 笠女郎 『万葉集』 巻3-395 この歌、ミス・ラヴェンダーの古くて新しい恋ごころに通じるものがありますね。 |