マートル
マートル ギンバイカ Myrtle Myrtus communis フトモモ科ギンバイカ属 和名は、「銀梅花」「銀盃花」「銀香木」
地中海沿岸原産の常緑小低木。耐暑性、耐寒性いずれも弱く、なかなか扱いに難しい植物です。 古代エジプトでは繁栄の象徴とされ、ヨーロッパでは、結婚式の飾りや花嫁さんのブーケに利用されます。別名「祝いの木」と呼ばれる由縁でしょう。記憶に新しいところでは、2011年4月、 イギリスの皇太子・ウイリアム王子と結婚したキャサリン妃が、手に持っていたのは、白一色のエレガントなブライダルブーケ。 Lily-of-the-valley (スズラン)、Sweet William (ナデシコ)、Hyacinth (ヒヤシンス)、Ivy(アイビー)、そしてMyrtle(マートル)。 アンが、そして作者のモンゴメリも「昔風の庭に咲いているべき」と考えた花がブーケに揃っていて、英語圏の女性の好みがうかがわれます。
今回直接植物に関する表現ではないものの、植物名・マートルを取り上げたのは、その名前を付けられた女性が出現したからでした。 |
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あれからってものは、ダイアナの想像力はだめになってしまったのよ。リンドの小母さんが言ってなすったけれど、マートル・ベルはばかになってしまったんですって(Myrtle Bell is a blighted being.)。どうしてマートルがばかになんかなったのって、ルビー・ギリスにきいたら、たぶん愛人(her young man)に裏切られたんだろうって言うの。 赤毛のアン』第30章 クィーン学院の受験 (Mrs. Lynde says Myrtle Bell is a blighted being. I asked Ruby Gillis why Myrtle was blighted, and Ruby said she guessed it was because her young man had gone back on her. Ruby Gillis thinks of nothing but young men, ) |
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あら。「ばか」・・・・「愛人」。平成の世にある私は、やや違和感を覚えます。
愛人と恋人。この違いは。昭和の初めのころから戦後まで、愛人は愛のある清らかな関係で、恋人はそれよりも一歩進んだ関係を言いました。ですから、この「ルビー・ギリスの愛人」の表現は現在とは違った意味合いを持ちます。
・・・戦中戦後の言語表現ではこれが普通だったのでしょうか。訳文に時の流れを感じます。 |
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(ヴァランシーの思い描く青い城には)噴水がきらきら光りながら吹きあがり、ナイチンゲールがギンバイカの間で鳴いている。 『青い城』 第1章 モンゴメリ作 谷口由美子訳 (where shimmering fountains fell and nightingales sang among the myrtles;)
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庭に咲いたギンバイカ・銀梅花 爽やかな香りが漂います。 このあと鉢上げ。 |